4.3 サーバ導入に伴う責任とリスク
外部から自宅のパソコンに接続できるようにしたり、安価なホスティングサービスを利用してサーバを構築したりする方法が広く知られるようになり、軽い気持ちで「サーバ」を導入している人は今の時代、さほど珍しい存在ではありません。また「サーバ」は運用していなくても、掲示板やブログなどを開設している人はいくらでもいるでしょう。
しかし、その一方で、サーバや掲示板、ブログといったものを導入・運用するにあたっては、大きな責任が伴うこと、またその責任を果たさない場合のリスクについて、充分に認識していない人が多いようです。
放置された空き家や空きビルが犯罪の温床になるように、「放置されたサーバや掲示板は様々な犯罪行為に悪用される可能性」があるのです。
(1)侵入・改ざんを受けていないかの確認
(2)掲示板・ブログなどへの書き込み内容の確認
ここでは、サーバや掲示板、ブログなどを運用する上での責任とリスクについて紹介します。
そして、その責任とリスクを充分に理解した上で、立ち上げたまま放置したサーバや、昔に開設したまま放置した掲示板やブログなどがないか、改めて確認しましょう。また、もし責任を果たせない場合は、速やかに閉鎖することをご検討ください。
(1)侵入・改ざんを受けていないかの確認
サーバが改ざんされ、偽サイト(フィッシングサイト)やウイルス感染サイト、第三者への攻撃の踏み台などに悪用されていないか確認する必要があります。放置した場合は、管理責任を問われる可能性もあります。
またサーバでなくてもパソコンがウイルスに感染し、知らないうちにフィッシングサイトが立ち上げられている場合もあります。
このような被害を受けていないか確認するポイントとしては以下のようなものがあります。
- 1)知らないファイルやディレクトリが追加されていないか
- 2)ファイルやディレクトリを最終更新日時(タイムスタンプ)で並び変えるなどして、更新されていないはずのものが更新されていないか
- 3)検索サイトで自分のホームページ(の名前やURLなど)を検索し、自分のホームページが改ざんされた危険なホームページと見なされていないか
(2)掲示板・ブログなどへの書き込み内容の確認
児童ポルノサイトなど違法サイトへのリンクが書き込まれていないか確認する必要があります。放置した場合は、犯罪をほう助したと見なされ罪に問われる可能性があります。また、第三者を誹謗中傷する書き込みがないかも確認します。これを放置した場合は、誹謗中傷された側から管理責任を問われ、訴えられる可能性もあります。
いずれの場合も、問題のある書き込みは速やかに削除しましょう。